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物件契約に関する仕訳 敷金、礼金、仲介手数料など

投稿日:2018年8月24日 更新日:

 

夏は不動産が動かない時期ではあるのですが、

今日は仕訳について書いてみます。

 

・地代家賃?賃借料?

まずは、「地代家賃」「賃借料」のどちらの勘定科目を使うのでしょうか?

 

結論は“どちらでもOK”です。

 

ただ、ある程度の区分けはあります。

 

→地代家賃

事務所や店舗、駐車場など家賃など、土地建物の賃借にかかるもの

 

→賃借料

土地建物以外の賃借にかかるもの。 例:レンタル料、レンタカー

 

所得税の青色申告決算書には、「地代家賃」がすでに印字されています。

以下、物件の賃借にかかわる話なので、「地代家賃」で記載します。

 

・契約時の仕訳

例:8月15日に事務所を契約。

礼金25万円と 敷金50万円、仲介手数料25万円のほか、家賃8、9月分を支払った。

借方

金額

貸方

金額

地代家賃 125,000 現金・預金 1,375,000 8月分家賃
地代家賃 250,000 9月分家賃
敷金or保証金 500,000 敷金
長期前払費用 250,000 礼金
支払手数料 250,000 仲介手数料

 

 

解説:

敷金、保証金、権利金のように、契約終了時に返金されるものは、「敷金」「保証金」など資産の部の科目で仕訳をします。

中には、“契約時に10%償却”などの契約もあります。

返金されない部分は、その時点でその金額を経費計上します。

 

礼金は、資産の部(税法上の繰延資産の扱い)に計上して、一定期間、経費にしていきます。

ただ、20万円未満であれば、支払時に全額を経費にすることができます。

その際は、「支払手数料」「地代家賃」などの科目でよいでしょう。

 

長期前払費用にした礼金は、

5年で償却します。ただ契約による賃借期間が5年未満では、その賃借期間で償却します。

 

不動産業者への仲介手数料の支払は、費用に計上します。

 

・退去時の仕訳

退去では、払いすぎの家賃の返還とか、敷金の返金、原状回復費用の差し引きなどが、

プラスマイナス(充当)されることが多いです。明細をよく見て仕訳しましょう。

例:すでに支払った家賃の返金10万円と、敷金50万円から、原状回復費用15万円が充当され、残金が普通預金に入金された。

借方

金額

貸方

金額

普通預金 450,000 地代家賃 100,000 返金家賃
修繕費 150,000 敷金or保証金 500,000 原状回復費用
敷金返金

 

 

 

・個人事業向け:個人負担分があるケース

「地代家賃」として計上している金額のうちに、プライベート部分が含まれているときは、経費計上からマイナスします。

 

例:家賃100,000円のを1年間地代家賃で計上した。(合計1,200,000円)

このうち、30%の360000円は、個人利用分である。

 

 
借方 金額 貸方 金額
事業主貸 360,000 地代家賃 360,000 個人分30%

 

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◆◇今日のつぶやき◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

軽く書くつもりが、がっつりな内容になりましたw

 

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