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確定申告の源泉徴収票  コピーして使える? 電子交付の時は?

    
源泉徴収票
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確定申告の源泉徴収票  コピーして使える? 電子交付の時は?

更新済み:2020年1月30日/

所得税の確定申告書には、給与所得の源泉徴収票の原本(オリジナル)を添付することになっています。

電子交付を受けたとき、また、オリジナルの源泉徴収票をコピーして使っていいのでしょうか?

追記:以下にもありますが、平成31年4月1日以降(つまり現在)は源泉徴収票の添付不要になりました。

その真意は、税務署の方でなんらか資料がわかるので省略していいよ、ということなのでしょう。

問い合わせがあったときには、提出・提示になるかもしれませんので、原本は保管されるのがいいでしょう。

「デジタル・ガバメント実行計画」等の政府方針も踏まえ、納税者の利便性の向上や行政の効率化の観点から、法定調書等により

税務署が容易に情報を把握できる書類については、確定申告書への添付を要しないこととされました。(財務省資料より)

 

・源泉徴収票の原本とは

冒頭でも触れましたが、所得税の確定申告書には、源泉徴収票の「原本」を添付する必要がありました。

会社など給与の支払い者は、給与所得者の源泉徴収票を渡します。

源泉徴収票

 

ドットプリンタ用は、明らかに「原本」だとわかりますが、

白紙印刷の時は、コピーかわからないこともあるので

当事務所のお客様へは、会社印(角印等)を押してから交付いただくようにお願いしています。

→コピーではだめです

 

・電子交付のときは?

給与所得の源泉徴収票。多くは「紙」で交付している一方で、電子交付(電磁的方法による提供)という

ネット経由で取得されているケースもあるでしょう。

それを印刷すればよさそうな気もしますが、これもNGです。

追記:今は↓ 下記記述が消えています。

(国税庁ホームページより)
Q:電子交付を受けた給与所得の源泉徴収票、退職所得の源泉徴収票又は公的年金等の源泉徴収票をプリントアウトして確定申告書に添付してもよいか。

A:確定申告書に添付する給与所得の源泉徴収票、退職所得の源泉徴収票又は公的年金等の源泉徴収票は、法令上、給与等、退職手当等又は公的年金等の支払者(交付者)から書面で交付を受けたものと規定されていますので、電子交付を受けた各源泉徴収票をプリントアウトして確定申告書に添付することはできません。

給与等、退職手当等又は公的年金等の支払者(交付者)から、書面により各源泉徴収票の交付を受けた上で、確定申告書に添付してください

(給与所得の源泉徴収票等の電磁的方法による提供(電子交付)に係るQ&Aの問15 より)

このような記載がある通り、わざわざ書面で交付を受ける必要があります。

 

・改正あり 今後は変わります

昨年末、「平成31年 税制改正大綱」が発表になりました。そこには、

P36

次に掲げる書類については、確定申告書等に添付し、又は確定申告書等の提出の際提示することを要しないこととするほか、これに伴う所要の措置を講ずる。

1、給与所得、退職所得及び公的年金等の源泉徴収票

2~8は省略

(注)上記の改正は、平成31年4月1日以後に提出する確定申告書等について適用する。

 

思い切った改正だな~と驚きました。

具体的な手続き、細かい部分はこれから公表されていきますが、

マイナンバーカードの推進や、e-taxの普及に影響しそうな。

 

平成31年4月1日以降は。。。ということで、平成30年分の確定申告書には、従来の原本添付です。

 


◆◇今日のつぶやき◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

確定申告時期の無料相談会場では、源泉徴収票について、明らかにコピーとわかるものをご持参いただくケースでは、

本当に申し訳思いながら、お断りしていましたので、改正は嬉しいのですが・・・

ん~ん、運用はどうなるか興味があります。

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