外貨取引があった時の計上は? 換算は?
更新済み:2019年4月29日/
外国と取引した時に、日本円以外で入金・支払をするときがあります。どのように為替処理をしたらいいでしょうか?
・外貨での取引
外貨通貨で取引が発生した時の金額と、決済(支払・入金)の時との差額は「為替差損益」として損益を把握します。
原則、取引の発生時にはそのときの為替相場(原則:仲値)で円換算いたします。
期中で売掛金・買掛金(債権債務)がなくなればいいのですが、そのまま決算を迎えると換算替えの問題があります。
・法人税法の外貨建て換算
期末に外貨建の資産(売掛金)や負債(買掛金)などが残っているときには、換算換えという問題が生じます。
※短期、長期とは、事業年度終了日から1年以内に期限がくるものを言います。またココでは現金・預金・有価証券についての説明は省きます。
→法定換算方法
短期外貨建て債権債務・・・期末時における為替に換算しなおす「期末時」
長期外貨建て債権債務・・・発生時における為替のまま「発生時」
→法定換算方法以外を希望するとき
「期末時」か「発生時」か、選択可能なものは、換算方法を税務署へ届け出ることによって、自社希望の換算方法によることができます。
手続書類名:外貨建資産等の期末換算方法等の届出
為替の動きって、1年間で大きく変わるものです。為替差損で損益が大きく変わるようなこともあるため、発生時換算法を選択するのもよいと思います。
・為替換算レート
為替レートには、TTS、TTB、TTMという3つがあります。
・電信売相場 「TTS」と略されます ~ 銀行さんが私たちに外貨を売る時に使うので、sell(売る)。 つまり私がたちが買う時のレートです。
・電信買相場 「TTB」と略されます ~ 銀行さんが私たちから外貨を買う時に使うので、Buy(買う)。つまり私がたちが売る時のレートです。
・仲値 「TTM」と略されます ~ 仲値(なかね)は、銀行が私たちと為替取引をする時の基準レートです。
【参考記事】 海外出張の業務精算 使う為替レートと精算方法
◆◇今日のつぶやき◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
厳密にいうと、外貨で取引をしていても、円で決済される取引は「外貨建取引」には該当しません。