会社書類の保管期間と処分について
新会社法により株式会社が作りやすくなって10年を超える時期。
そろそろ、「保管書類を捨てたい」という声も聞こえる頃だと思い、記事にまとめてみました。
・法人税に関する書類の廃棄
国税庁ホームページには、
法人は、帳簿(注1)を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成又は受領した書類(以下「書類」といい、帳簿と併せて「帳簿書類」といいます。)を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間(注2)保存しなければなりません。
(注1) 「帳簿」には、例えば総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳、売掛金元帳、買掛金元帳、固定資産台帳、売上帳、仕入帳などがあり、また、「書類」には、例えば棚卸表、貸借対照表、損益計算書、注文書、契約書、領収書などがあります。
(注2) 平成23年12月税制改正により青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越期間が9年とされたことに伴い、平成20年4月1日以後に終了した欠損金の生じた事業年度においては、帳簿書類の保存期間が9年間に延長されました。 また、平成27年度及び平成28年度税制改正により、平成30年4月1日以後に開始する欠損金の生ずる事業年度においては、帳簿書類の保存期間が10年間に延長されています。
「帳簿」には、会社決算につかうもの全般というとらえ方で良いと思いますが、以下の年末調整関連「扶養控除等申告書ほか」は除きます。
ややこしい、年のあたりを3月決算法人を例に表にしてみました。
事業年度 | 欠損金がない事業年度のとき | 欠損金が発生した事業年度のとき |
H21.4.1~H22.3.31 | H22.6.1から7年間
→H29.5.31まで保管 |
H22.6.1から9年間
→H31(R01).5.31まで保管 |
H22.4.1~H23.3.31 | H30.5.31まで保管 | R02.5.31まで保管 |
H23.4.1~H24.3.31 | H31(R01).5.31まで保管 | R03.5.31まで保管 |
H24.4.1~H25.3.31 | R02.5.31まで保管 | R04.5.31まで保管 |
H25.4.1~H26.3.31 | R03.5.31まで保管 | R05.5.31まで保管 |
H26.4.1~H27.3.31 | R04.5.31まで保管 | R06.5.31まで保管 |
H27.4.1~H28.3.31 | R05.5.31まで保管 | R07.5.31まで保管 |
H28.4.1~H29.3.31 | R06.5.31まで保管 | R08.5.31まで保管 |
H29.4.1~H30.3.31 | R07.5.31まで保管 | R09.5.31まで保管 |
H30.4.1~H31.3.31 | R08.5.31まで保管 | H31(R01)6.1.から10年間
→R10.5.31まで保管 |
間違えてないかな?(^^ゞ
こうやってみると、全然捨てられないことに気が付く。
この事業年度は欠損金あった、ない、などを見る位なら、保管しておく~~となりそうです。
・年末調整関連の保管期間
こちらも国税庁ホームページを見てみます。
給与所得者の扶養控除等申告書等の提出を受けた源泉徴収義務者は、その申告書等の提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日から7年間保存する必要があります。
(注)税務署長から提出を求められた場合には、提出する必要があります。
- 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
- 従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書
- 給与所得者の配偶者控除等申告書
(平成29年分以前は「給与所得者の配偶者特別控除申告書」) - 給与所得者の保険料控除申告書
- 退職所得の受給に関する申告書
- 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
- 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
例えば、平成23年分の扶養控除等申告書は、
→翌年(平成24年)1月10日の翌日から7年間→ 平成31年1月10日まで となります。
・まとめ
ほんと、全然捨てられない。場所ばかりとる、という声が多く、ほんと納得なのですが、保管期間がございます。
扶養控除等申告書等は、今年でみると、平成23年分までしか破棄できずでして・・
◆◇今日のつぶやき◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
廃棄業者もふえましたね。
ヤマト運輸のほか、大塚商会、アスクル、エッサムなど。
どこかに「溶解業者 鬼太郎」というのができたら教えてください。
シュレッダーで頑張っていた時に、会社の先輩との会話中、そのネーミングが素晴らしくて、忘れられないw